【完】短編集~幼馴染み~
そこには、知らない男の人がたくさんいた。

「あ、あの……」
「うわ!超可愛い!」
「ヤベ、好みなんだけどっ♪」
「つか、ビクビクしてて犬みてぇ(笑)」

な、なに…??

「ね、キミ。俺らと遊ぼうよ♪」
「…は?」
「カラオケとかどうかな?」
「それともゲーセン?」
「いやいや、そこはやっぱカラオケだろ」
「だよな~。声、漏れないし」

周りの人は、見て見ぬふり。
いや、あたしのこと…見えないのかも。
男の人がいっぱいで、あたしが隠れてるのかな…。

なんて思っていたら、腕を掴まれた。

「っ!は、離してください…っ」
「いいことしてあげるから、カラオケいこ?」
「や、やだっ」

誰か、助けて…っ!!

ギュッと目をつぶった時…

空いている方の腕を掴まれ、引き寄せられた。

「っ!?」

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