【完】短編集~幼馴染み~

助けて…

次の日の朝…
あたしは、史くんの家の前で待ち伏せしていた。

ガチャッ

あ、出てきた。
「ふーみくん♪おはよ」
「っ!!なんでいんだよ」
「ん?たまには一緒に行こうと思ってさ♪迷惑だった?」
「……うん」
「ま、いいじゃん!いこ!!」
あたしはめげずに史くんの腕を取った。
「おい!~~~!」
「史くんと登校って、いつぶりだろうね?」
「……」
「もう、史くん!無視しないでよぉ」
「前向いてないと転ぶぞ」
「転ばないよ~!…キャッ」
あたしは何もないところでつまづいた。

グイッと引っ張られた腕。
史くんが腕を掴んで支えてくれた。
「あ、ありがと」
「だから言ったろ?」
「うぅ、ごめんなさい」
ん?史くんの肩、震えてる?
「えと、史くん?」
そこには笑いをこらえている史くん。
「お前、相変わらずドジだな。何もないところで転ぶ癖、治せば?」
あ、こんな笑顔な史くん久しぶり…。
「てか、ドジってなにさっ!!」
「ハハっ」
「もう~~」
「ワリぃワリぃ」
ま、史くんの笑顔見れたからいっか。
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