【完】短編集~幼馴染み~
「えっと、お隣の方は…」

ヤベ、千秋…。
どうしよう、神埼さんに女と一緒にいるなんて言ったら、絶対勘違いされる!
俺は千秋に耳打ちをする。
「頼む、男友達のフリしてくれ!!」
―――と。
千秋はふぅ、とため息をつき、

「こんにちは。哲のダチの宇野千秋です」
「あ、こんにちは。私、南雲さんとバイト先が一緒の神埼です!」
「よろしくね、神崎さん」
「あ、はいっ」
「おい、哲。もう暗くなってるし、神埼さんのこと家まで送ってやれよ」
「え、大丈夫ですよ!?」
「いや、送るよ。行こう、神崎さん」
「あ、ありがとうございます」
「じゃぁまたな、千秋」
「あぁ」

千秋、お前はいいヤツだ!!
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