【完】短編集~幼馴染み~
「くっ、覚えとけよ――」
そんな臭いセリフを吐いて、男たちは逃げていった。
「眞流…」
ボロボロになった史くんが、あたしに近づいてきた。
「史、くん…」
「今、縄、解くから…」
縄を解いた瞬間、史くんがあたしを抱きしめた。
「…史く「無事で、よかった!!」
そう言って、さらに強くギュッとした。
「巻き込んで、ごめんな…」
「ううん。だって、史くんはこうして助けに来てくれたじゃん。それだけで、嬉しいよ…。助けに来ないと、思ってたから…。あたし、史くんに嫌われてると「嫌ってねぇよ!!俺は…お前が好きだ」
「…え?」
「眞流、お前のことが好きだよ」
す、き?
嘘……。
「な、んで?だって、話しかけるなって…。関わるなって…。突き放したくせに!!」
「それは…眞流が他の奴にいろんなこと言われんのが、嫌だったんだ。俺のせいで、眞流の印象が悪くなるの、嫌だったんだよ…」
あたしの、ため…?
「ホント。史くんはどこか抜けてるんだから…。あたしがあんなの、気にするはずないじゃん。避けられる方が、よっぽど辛かったよ?史くん、あたしも好きだよ」
「避けて、ごめん。これからは、俺がお前のこと、守る」
「うん…」
「もう、避けない」
「絶対だよ?」
「学校でも、イチャイチャしたい//」
「うん。見せつけよ?」
「眞流…」
「うん?」
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