【完】短編集~幼馴染み~
「わぁ!人いっぱいだね」

あたしははしゃぎまくりで、手を繋いでいたのに離してしまった。

「あれ、風馬!!??」

気づいた時には隣に風馬はいなくて…。

「ふ、風馬っ!!??」

不安になっていると、だんだんと人の波に流されていく。

これは…本格的にヤバいのでは?
半泣状態になっていた、その時――……

後ろから手を握られる。
「紗季、大丈夫か!?」
「あ、風馬……」
「ちょっとこっち来い」
人ごみを抜ける。

「ったく…。急に手ぇ離すなよなぁ、アホ」
「うぅ…スイマセン」

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