【完】短編集~幼馴染み~
「翼くんなら、絶対いい先生になれるよ!」
「美月にそう言われたら、ホントになれそうな気がする」
「じ、じゃぁ、落ち込んだ時いつでも電話して!
あ、嬉しいことがあったり、悲しいことがあったり、ムカつくことがあったりしても、電話してね!話聞くくらいしか、できないけど…っ」
「するよ、電話。いっぱいする。メールも、する」
「…うん…!」
「…泣かないんだな、美月」
「え……?」
「…寂しく、ねぇ?」
「…寂しいよ…ッ!」

あ、もう、ダメ…。
涙、でちゃった…。
言葉も、涙も…止まんない…っ。

「寂しいに決まってるじゃん!!
当たり前みたいに隣にいた翼くんが…明日からいなくなっちゃうんだもん…!
ふぇ…っ、もう…泣かないって…決めたのにぃ…ヒック…ぅぅ…」

「……バカ。泣けよ。俺だって……っ」

あ…、翼くんも…泣いてる…?

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