【完】短編集~幼馴染み~

君が分らない

「葵!朝だぞ、起きろ!!」
「ママぁ?」
眠たい目を開けると………

目の前には、健太がいた。
「は!!??な、な、な~~~~」
「はよ☆」
「お、はよ…じゃない!なんであんたがいんのよっ」
「おばさんに起こしてって頼まれた!」
頼まれた!じゃないっつーの!!
「早く着替えろよ」
「じゃぁ出てってよ!!」
「へいへい」
そう言ってしぶしぶ(?)健太は出ていった。
あたしは制服に着替える。
下に行けばママと健太が楽しそうに話してる。
……のん気。
「あ、葵。早くご飯食べちゃいなさいよ?」
「…うん」
あたしはパンをかじる。
朝からなんか…疲れた。
「行ってきまーす」
「行ってきまーす」
は?健太と登校?
絶対目立つ!!
あたしは早歩きする。
「ちょ、待てよ葵!」
「離れて歩いてよ!目立つ!!」
「ちょ、待てって」
そう言って健太はあたしの手を掴んだ。
「俺は、葵と一緒に行きたいんだけど?」
耳元で色っぽく言った健太。
そんな技どこで習ったんだ!!
「っ////勝手にすれ、ば」
けど、そんな健太に弱いあたしって……。
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