きゅーぴっど
「な…!?」
俺はベッドから身を起こしたまま呆然としていた。
突風の中から現れたのは、
黒いスーツを着こなした同じ歳くらいの男だった
俺は訳もわからず口を開けたまま思考を巡らせる
誰だこいつ
何でいきなり風が吹いた?
つーかどっから来たんだ?
いやそれよりも、
「ふ、ふほ「不法侵入、とか言うベタなことは言うなよ」
悪かったなベタなこと言おうとしたよチクショウ
「………何だよ、あんた
新手のセールス?つーかどうやって俺の部屋に…」
じとり、と睨むような眼で見る俺に男はハァア、とため息を吐くとめんどくさいな…と呟いた。
「だからさっき言っただろ。俺は恋のキューピッドこと斉藤正樹、それ以上でもそれ以下でもないさ」
「そんなの信じられるかッ!!大体何だよ恋のキューピッドって!!」
斉藤正樹と名乗る男の言った言葉が理解できず俺はベッドにボスン、と拳をぶつけた
男はそんな俺を一瞥すると
「お前、今恋してるだろ?」
と言いはなった。