きゅーぴっど


お前、今恋してるだろ?

恋してるだろ?

恋……




「な、んでそのことを……!」


俺は思わずズザザッと音がするほど後ずさった
顔が熱い
多分俺は今顔が茹でダコのように真っ赤だろう。


「恋のキューピッドは
今のお前みたいな、恋愛方面での悩みを解決することを専門とする天使のことだ」
「……」


ということは、


「俺の恋を応援しに来たってこと?」
「手短に言うとそうだな」

こくり、と自称天使は頷いた。

しかし俺は依然として顔を歪めている
恋のキューピッドやら天使やら、そんな胡散臭いものを信じるほど俺はピュアではない

だが、嘘を言っているようにも見えない
それに万が一この自称天使の話が本当だったら是非協力してほしい


「証拠…」
「?」
「天使っていう証拠は?」

そう言った俺を自称天使は「証拠か…」と呟き、

「じゃあこれでどうだ?」


自称天使がニヤリ、と笑った瞬間

俺の視界が白で埋め尽くされた




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