きゅーぴっど
俺は直ぐに周りの視線を無視して帰った
唯一の癒しの図書館は、毎週水曜は休みだ。
だからあの彼女は見れない
『こいつ本当にムカつく!』
俺は心の中でそう吐き捨てた
「あ―!俺暫く恥ずかしくて外歩けねぇよ!」
家に帰って直ぐに俺は天使に文句を言う
対して天使は飄々とした態度で
「いやいや、イケメンのお前ならきっと大丈夫だろ」
「んだよ、一体どこから出てくるんだよその自信は…」
俺は頭を抱えてうああ、と唸る。
天使がそんな俺を見てケラケラと笑った
ああもうマジムカつくなこいつッ!
「大体、あんたが恋のキューピッドって言う割りに何もしないのが悪いんだろーがッ!」
ビッシィ!
音にするとこんな音だろう。
俺は天使を指差しながらそう叫んだ
指を差されて笑うのを止めた天使は
顎に手を添えて少し悩んだ後
手を天井にかざした。
俺がその動作を訝しげに見ていると
天使の手に数枚の紙が現れた。
「何だよ、それ」
いきなり現れた紙をパラリと捲っている天使にそう質問すると
「お前の思い人の情報」
と天使は目線は紙から外さずスパッと言った。