きゅーぴっど

「“特徴”………イケメン好きで、男遊びが激しい……」


そう呟いた俺は天使をバッと見た
天使はそういうことだ、と言いたげに頷いた。

俺はワナワナと身体を震わせ、手に持っている紙をぐしゃり、と握りつぶした。

「なあ、あんたって……俺と美鈴ちゃんをくっつける為に来たんだよな」
「……ああ、途中まではな」


俺は天使の返答に「途中までってなんだよ」と思ったことをそのまま聞いた。


「俺が前に遊び人には2つのタイプがいるって言ったろ？」
「ああ、」
「お前は成長するタイプだったから、俺はお前の恋を応援した。
けど、あの白崎美鈴は……成長しない方だ」


そう言った天使の顔は、ひどく不愉快そうだった。


「俺たち恋のキューピッドは、確かに片思いをする奴には両思いにするのが仕事だ。
……でも俺は今回みたいな…付き合っても長続きしなさそうなやつは、あまり協力しないと決めているんだ」


そう言って、天使はまた
俺の弱い、真剣な目で俺をまっすぐ見た。