きゅーぴっど
―――……なんだよ、上手くやってんじゃねーか
と俺は心の中で呟いた
顔には自然と笑みが浮かぶ。
俺はその場に立ち、おもむろに翼を広げた
白い羽根がひらひらと舞うが、田中裕也はそれに気付かない。
仕事が終了した今、田中裕也に正樹の姿は見えないのだ
それに心寂しいとは思わない
ただ、感謝はしていた。
『――…俺の翼なんかを心配してくれるお人好しに、
あんな女似合わねぇよ』
そう思いながら、俺はもう一度田中裕也を見て
また、新たな依頼人の所へ向かった。
end.