君と共に…
電話の向こうで潤くんの慌てている姿が目に浮かぶ。
『潤くん、落ち着きなよ。麗奈さんは大丈夫。まだ15分間隔になってないから、病院には行かないけど、とりあえずは陣痛が始まったって報告。また電話するね。』
私は用件を伝えてそのまま電話を切った。
「潤、慌ててた?」
『うん、すごく。潤くんの事だから、すっとんで帰ってくるんじゃない?』
2人で顔を見合わせて笑った。
そして、案の定
「麗奈!大丈夫か?」
潤くんはすっとんで帰ってきた。
「潤も帰ってきたし、そろそろ行こうか?」