君と共に…


「病室内でいいから歩き回って下さいって言われたよ。」


なんて言いながら、麗奈さんは元気よく歩き回っている。


「大丈夫か?」

「うん、まだ平気。」


潤くんはやっぱり心配みたいで、一緒になって歩いていた。


時折強い痛みがくるみたいだけど、少し休憩してはまた歩くを繰り返していた。


様子を見に来た看護師さんに、


「神谷さん、そんなに張り切って歩いてたら産む時の体力残らないよ。」


って笑われていた。


夕方になり、仕事を終えた和馬も病院に来た。


「麗奈、産まれそうか?」

「まだかな。」
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