君と共に…


エアコンが効いた車内では、和馬のお気に入りの曲がかかっている。


和馬は時折、歌詞を口ずさんでいるけど、私達の間に会話はない。


1時間くらいは走ったと思う。


ただひたすら当てもなく走っている。


エアコンのせいで体が冷えてしまい、私はトイレに行きたくなった。


『あのさぁ、…トイレに行きたいんだけど。』


ずっと会話がなかったのに、私がいきなりトイレに行きたいと言ったのがビックリしたのか、2度見された。


「コンビニでもいい?」

『うん。』


すぐ近くにコンビニがあったから、私は漏らす事なく用がたせた。
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