神サマの憂鬱。
「私の名をご存知なのだから、名乗るのは当たり前でしょうに。
それとも、貴方にはそんな常識もないのですか?」
ララ様は天界から降り、そして悪魔に出会うと天使のような笑みはどうやら無くなってしまうらしい。
悪魔ことロックはその言葉と視線にカチンときたのか、持っていた人間界から取り寄せたアイスクリームに、ララに気付かれないよう魔界特製エキスを入れた。
その名も
『超不味い、不味すぎてヤベっしょっ!』
である。
「……名乗らないのですか?」
眉を先程よりも寄せるララに慌てた様子で声を張り上げた。
「ロックだ! 俺はロック!」