神サマの憂鬱。
「おい、何もないぞ?」
ララはまたまた素早く天界特製エキスを隠して、何事もなかったように装う。
「……可笑しいですね。 先程まで、確かに変なモノが浮いていましたのに」
ロックはララに向き直ると、紫色のアイスクリームが消えていることに驚く。
そして手に持っているピンク色をしたのも、またアイスクリームだということが形で分かった。
彼は内心、まさか捨てられたかと考えていたが、一応彼女に聞いてみることにした。
「な、なぁ」
「はい?」
「俺があげたアイス、どうしたんだ?」
「……あぁ、アイスなら」
ララは笑顔を張りつけたまま爽やかに言い放った。
「食べましたわ」
「た、食べたのか!?」
「……何か問題でもありましたの?」
「い、いや!」
ロックは考えた。
天界の奴等って、あんなに早く食べれるモノなのか?と。
そして彼が考えだした結論は、きっと食べれるんだろうな!だ。
大いに、馬鹿である。
何故彼が不味くなかったのかと考えないのは馬鹿だからということにしておこう。