神サマの憂鬱。
「……美味しい」
ララは可愛らしく、それはそれは天使の微笑みを浮かべる。
その様子にハバネはまた笑顔をみせ、ロックはというと大袈裟に安堵した。
(…初めて口にする味だわ)
甘酸っぱくて、とても爽やかな気分になる。
そう、それはレモン味だ。
(……ハバネくんには、どうやら警戒する必要はないみたいね)
先程の魔界を変えるという話も、本当にそう思っているのだろう。
「……ハバネくん」
「はい?」
「また、お会いしましょうね?」
「えぇ! 勿論です」
ふたりの会話を聞いていたロックは、出来るならララにだけは二度と会いたくないと思っていたのだった。
【END】