神サマの憂鬱。
魔王は無言で『人間界のすっごい食べ物』を手に取り、パラパラとページをめくった。
そしてピタッとめくっていた手を止め、顔を近づかせる。
『怖い怖い。顔恐い。そんな顔近づかせんなよ』
という喋る雑誌の声に、また無言で手に力をこめる。
『痛いっつうの! ページ閉じるぞ!』
「閉じたら破る」
『……』
「……」
そして、お互いに暫く無言になった。
はたから見たら、怪しい奴等である。
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