セックス·フレンド【完結】
9
12月に入ると、街は一気にクリスマスモードに染まった。
あちこちにツリーが飾られ、お決まりのクリスマスソングがラジオから流れてくる。
隆也に会えないことで気分がふさぐと思っていたのだけれど、むしろ気分が軽くなっていたことに驚いた。
いつくるかわからない連絡を今か今かと待ちわびるより、初めからこないと知っている方が諦めもつく。
それに、あたしにはこれがある。
隆也から貰ったプレゼント。
あたしと隆也の誕生石が入ったネックレス。
あの日から肌身はなさずつけているネックレスは、あたしを強くしてくれる。
隆也があたしのために選んだもの。
それを選んだときだけは、隆也の頭の中には、あたししかいなかったはずだから。
あちこちにツリーが飾られ、お決まりのクリスマスソングがラジオから流れてくる。
隆也に会えないことで気分がふさぐと思っていたのだけれど、むしろ気分が軽くなっていたことに驚いた。
いつくるかわからない連絡を今か今かと待ちわびるより、初めからこないと知っている方が諦めもつく。
それに、あたしにはこれがある。
隆也から貰ったプレゼント。
あたしと隆也の誕生石が入ったネックレス。
あの日から肌身はなさずつけているネックレスは、あたしを強くしてくれる。
隆也があたしのために選んだもの。
それを選んだときだけは、隆也の頭の中には、あたししかいなかったはずだから。