セックス·フレンド【完結】
「だって、どうせマックのドライブスルーでホテルでしょう?なんか侘びしいもん。それくらいなら、クリスマス合コンに参加して、誰かの奢りでご飯食べたほうがいいってゆうか~」


わざと意地悪を言うと、西村君は、ふんと鼻で笑い、勝ち誇った顔をした。


「みいたん、これを見よ」


彼が差し出したのは、ホテルのクリスマスディナーのチケットだった。



「クリスマスディナーのチケットなんて、どうしたの?」


「んっと…。当たったんだよ。懸賞で」


「すごいじゃん!運がいいんだね」


「まあ、日頃の行いがいいからね」


西村君は誇らしげに胸を張る。


「ま、みいたんが行かないなら、他の女の子誘っちゃおっかなぁ」


ちらりと横目であたしを見てから、わざとらしく携帯を開いた彼の子供じみた行動が憎めない。


まったく、可愛いやつめ。


「しようがない、行ってあげようか!ただだし」


あたしが言うと、西村君は、


「仲直り作戦成功」


と、無邪気に笑った。
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