セックス·フレンド【完結】
「そんなわけないじゃない!だって彼、まだ学生で、あたしより五つも年下なんだよ?」



「そんなの関係ないよ」


「あるよ。それに、あの子、あのルックスでしょう?たくさん女の子が言い寄ってくるんだから」


「美杉もその1人だったりして!?」


「もう、いい加減にしてよ」


意地悪が過ぎると思って、あたしは、つい声を荒げた。


自分は恋人がいるくせに、何よ。



そういう、あたしの心中を悟ったのか、隆也は急にしゅんとした。


「ごめん。俺、そんなこと言える立場じゃなかったわ」


そのくせ、素直に謝られると傷ついた。



そんなこと言える立場じゃないのなら、堂々と言える立場になってほしい。


ヤキモキをやかれ、嬉しい気持ち半分と、もどかしい気持ち半分で、あたしは、苛立ってきた。
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