セックス·フレンド【完結】
あたしがアルバイトをやめる二週間前になって、新しいアルバイトの女の子がやってきた。


その子は、いつかあたしに手紙を託した「いちごちゃん」だった。


いちごちゃんは、花田さんといい、憧れの西村君を前に赤面し、いかにも恋する女の子でいじらしかった。


西村君もまんざらでもなさそうだ。


花田さんと、西村君は、仕事を通じて日に日にいい雰囲気になっていった。


西村君に恋人ができればいいと願ったくせに、その場面に直面すると、複雑だった。


でも、あたしはそんな態度を最後まで少しも出さず、コンビニでのアルバイトをやめた。



あたしのいるべき場所は、西村君の側じゃない。

見上げた夜空がクリアで、いつもよりたくさんの星が瞬いている。


きっと、もうすぐ、春がやってくる。


決意新たに、あたしは歩き始めた。
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