セックス·フレンド【完結】
隣で、隆也が眠っている。


あたしを抱いたあと、彼はすぐに眠りに落ちた。

仕事と剣道の両立がどれだけ大変なことかは理解している。精神的なプレッシャーを抱えていることも。


そんな多忙な中で、あたしを求めてくれる彼の気持ちは嬉しい。


だから、甘ったるいピロートークを望んだりなどはしない。


セックスのあと、糸が切れたように眠ってしまった彼の頬にキスをする余裕だって持ち合わせている。



でも、それとは別に、あたしには新たな不満要素が芽生えていた。


なぜ、隆也はあたしをホテルで抱くのだろう?


アパートへ泊めてはくれないのだろう。
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