セックス·フレンド【完結】
そこから、長い長い沈黙が続いた。
永遠とも思えるほどの長い沈黙。
このまま彼が何も切り出しさえしなければ、あたちたちは、ずっと、繋がっていられるのかもしれない。
それなら、いっそ、そのほうがいい。
けれど、悲しみと絶望は、確実に近づいていた。
あたしは、電話越しに伝わる隆也の呼吸に耳をそばだてる。
息づかいすら、懐かしく、愛おしい。
「俺…」
たっぷり時間を置いたあと、隆也がとうとう口を開いた。
「俺、結婚するんだ」
鼻の奥がつんと痛い。
目が熱くなり、上を向くと、丸い月がいびつに歪んだ。
永遠とも思えるほどの長い沈黙。
このまま彼が何も切り出しさえしなければ、あたちたちは、ずっと、繋がっていられるのかもしれない。
それなら、いっそ、そのほうがいい。
けれど、悲しみと絶望は、確実に近づいていた。
あたしは、電話越しに伝わる隆也の呼吸に耳をそばだてる。
息づかいすら、懐かしく、愛おしい。
「俺…」
たっぷり時間を置いたあと、隆也がとうとう口を開いた。
「俺、結婚するんだ」
鼻の奥がつんと痛い。
目が熱くなり、上を向くと、丸い月がいびつに歪んだ。