セックス·フレンド【完結】
「言わなくちゃいけないと思ってた。でも、言えなかった。もし、今日美杉から電話がこなかったら、一生黙っているはずだった。俺は、美杉が考えるより、ずっと卑怯で弱い」
そこで、隆也は口をつぐんだ。
「相手は、竹内さん?」
隆也が電話の向こうで驚いているのがわかった。
「詩織って覚えてる?あたしと大学の同じだった。背の高いきれいな女の子」
「…あぁ。なんとなく」
「彼女、隆也の恋人と同じ職場で働いているの」
そこで、隆也は観念したように大きく息を吐いた。
「じゃあ、美杉は何もかも知っているんだな?」
「ごめんなさい」
「いや、美杉は悪くないよ。きちんと、話すよ。俺の口から」
聞きたくない。何も知りたくない。
そう思いながらも、意に反してあたしは、携帯をいっそう強く押し当てた。
そこで、隆也は口をつぐんだ。
「相手は、竹内さん?」
隆也が電話の向こうで驚いているのがわかった。
「詩織って覚えてる?あたしと大学の同じだった。背の高いきれいな女の子」
「…あぁ。なんとなく」
「彼女、隆也の恋人と同じ職場で働いているの」
そこで、隆也は観念したように大きく息を吐いた。
「じゃあ、美杉は何もかも知っているんだな?」
「ごめんなさい」
「いや、美杉は悪くないよ。きちんと、話すよ。俺の口から」
聞きたくない。何も知りたくない。
そう思いながらも、意に反してあたしは、携帯をいっそう強く押し当てた。