セックス·フレンド【完結】
家で鬱々と過ごしてばかりいた。
気分の浮き沈みが激しく、自分で自分を持て余してしまう。
そんなある日の病院からの帰り道だった。あまりに天気が良かったので少し散歩をしてみようかと、急に思いたったのは。
病院から受け取った大量の薬をぶら下げ、途中、販売機からお茶を買い、あてもなく歩いた。
なんだか、気持ちが良かった。
家に引きこもってばかりいたので、外の空気を吸うのも、行き交う人々の顔を眺めるのも新鮮に感じた。
調子が良かった。
このまま、何もかもなかったことにできるかもしれない。
そんな前向きな気持ちにさえ芽生えた。
目の前を歩く女の子たちの元気な笑い声が心地良く、つい後をつけてしまった。
大学生だろうか。
実習がどうとか、レポートが間に合わないとか、合コンがあるとか、そんな会話を繰り返している。
あたしにも、そんな時があったと、懐かしい気持ちになった。
見ず知らずの彼女たちを、まるで妹みたいに可愛らしく感じた。
彼女たちが行き着いたのは、国立大学のキャンパスだった。
少し迷ったけれど、警備も薄かったので入ってみることにした。
キャンパスは、今ちょうど銀杏が見頃だった。
黄色の絨毯のように落ち葉が敷き詰められた道を踏みしめて歩いた。
気分の浮き沈みが激しく、自分で自分を持て余してしまう。
そんなある日の病院からの帰り道だった。あまりに天気が良かったので少し散歩をしてみようかと、急に思いたったのは。
病院から受け取った大量の薬をぶら下げ、途中、販売機からお茶を買い、あてもなく歩いた。
なんだか、気持ちが良かった。
家に引きこもってばかりいたので、外の空気を吸うのも、行き交う人々の顔を眺めるのも新鮮に感じた。
調子が良かった。
このまま、何もかもなかったことにできるかもしれない。
そんな前向きな気持ちにさえ芽生えた。
目の前を歩く女の子たちの元気な笑い声が心地良く、つい後をつけてしまった。
大学生だろうか。
実習がどうとか、レポートが間に合わないとか、合コンがあるとか、そんな会話を繰り返している。
あたしにも、そんな時があったと、懐かしい気持ちになった。
見ず知らずの彼女たちを、まるで妹みたいに可愛らしく感じた。
彼女たちが行き着いたのは、国立大学のキャンパスだった。
少し迷ったけれど、警備も薄かったので入ってみることにした。
キャンパスは、今ちょうど銀杏が見頃だった。
黄色の絨毯のように落ち葉が敷き詰められた道を踏みしめて歩いた。