セックス·フレンド【完結】
「それで?」


全てを聞いたあと、西村君はそう訊ねた。


「男に振られて、心の病気になっちゃって、それから、その後は?」


思いのほか厳しい彼の意見に、あたしは、薬の入った袋をぎゅっと抱きしめた。


涙でぐちゃぐちゃになったあたしに、西村君がティッシュペーパーを箱ごと手渡す。


どうしたらいいかわからないから、こうして、あなたに話したんでしょう。


そう思ったけれど、口には出さなかった。


あたしはこれからどうなってしまうんだろう?


それは、あたし自身が一番知りたいことだった。
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