セックス·フレンド【完結】
「ははっ…。デート、か。さすが美杉…。もてるんだな」


気の抜けたような隆也の声に、涙が滲む。


体が引き裂かれそうに痛い。



隆也が好きで、好きで、好きで、たまらない。


愛してる。


今にも溢れ出しそうに喉に登りつめた言葉を、あたしは必死に飲み下す。


強く歯を噛み締め、拳に力をこめた時、彼の背後から弾んだ声が聞こえた。


(タカヤ、何してるの?!みんな待ってるわよ)


電話の向こうで彼を呼ぶ声。


竹内ミキの声だ。


「あ、あぁ、今行く」


隆也は慌てて返事を返し、


「ごめん。二次会の途中なんだ」


と、声を潜めた。
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