セックス·フレンド【完結】
街には、たくさんの人が行き交っている。


その、どこにも隆也はいない。


いるはずもないと知りながら、なのに、隆也の面影を探してしまうあたしがいる。


好き、好き、大好き。
愛しています。


いくら言っても言い足りない。


隆也…。


この先も、あたしはきっと、こんな風に彼を探すのだろう。


自分の意思とは関係なく、無意識に、彼を求めるだろう。


こんなにも激しく誰かを愛するなんて、もう一生ないかもしれない。


でも…。


あたしは立ち止まり、大きく息を吐いた。


雪は、髪の毛に、肩に、睫毛に積もり、あたしをしっとりと濡らしていく。


心までもが濡れていく。
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