セックス·フレンド【完結】
「みぃたん、この後ひま?」


バイト終わり、バックルームで着替えをしていると、同じくバイトの西村君に声をかけられた。


「暇じゃない」


素っ気なく返すと、


「またまた~。せっかくの花金なんだから、どっか行こうよぉ」


と、西村君が甘えた声を出す。


「どっかって?」


行く気などさらさらないくせに、一応あたしは訊ねた。


「ホテル」


西村君が、いたずらっぽく声を潜める。


「行かない」


きっぱり拒絶するあたしに、ならば自宅まで送ると、西村君は食い下がる。


彼のことは嫌いではない。でも、時々うっとおしい。
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