君との時間
一章


少し汗ばむ陽気
じっとりと絡み合う目線
聞こえるのは二人の吐息だけ


「…」
じりじりと先輩が近づいてくるその度に私は
一歩また一歩と下がるけど

狭い部室だから
直ぐに逃げ場をなくす

深い茶色の瞳が狙った獲物を離さないように私をじっと見る


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