桜琳学園(仮)
冗談に見えないし!!
「~…本気で焦ったんですけど!!」
"ごめん、ごめん"
とキレイに笑いながら謝られたけど
いや~、あんた普段そんな風に笑わないでしょ!!
綾那のアハハと笑う声に重なるように車の窓ガラスが軽くノックされ
次には綾那側のドアが開かれた
「お嬢様、ソラの準備が整いましたがどうなされますか?」
私たちが楽しく喋っている間に片桐さんがソラを用意していてくれたようで
私の方の窓からそれが見えた
「私がやるわ」
片桐さんのどうするか…という返事なんだろうが
一体何についての問いで答えなのかが分からない
綾那はやると答えた後すぐに車外に出てドアを閉めた
と同時くらいに今度は私の方のドアが片桐さんによって開けられ
綾那が顔を出した
「ほら、レイ」
「……?」
ほらと言って両手を広げている綾那に困惑してしまう
「どーしたの、レイ?」
少し視線を移した時に見えた、綾那のうしろでソラを持っている片桐さんを見て
漸く理解ができた