桜琳学園(仮)




その次の日からである
私たちの戦いが始まったのは…


まず私たちが始めたのは
少しの間ベッドの端に足を投げ出して座っているということ

長い間床上で生活していたため
大分筋力が衰えており体力作りから始まったのだ


今思えば…いや、今思わなくても
この時が一番ラクでたのしいものだったのだ


それからすぐに私の車イス練習は始まった…

車イスの練習をするために一応医師や看護師に許可は取っておこうと相談したのはいいが
素人の、
それも子供同士でリハビリを行うことは許可できないと頑なに言われ
散々話し合った結果
リハビリの先生がいるところで
一緒に行うのであれば…
ということで話がついた

私にとったら綾那の介護はとても動きやすく
自分の日常生活動作を最大限に引き出してくれていると感じたのだけれど

リハビリの先生からすれば
とても不安で気が気じゃなかったのだと思う

何か危険なことがあったとしても
綾那以外私に触れることが出来ない…

かといってリハビリの最中に
問題があれば自分の責任なのである

私からすれば
そうやって見られること自体も不快で堪らないのだけれども…


まぁそこは多目に見てあげよう…

なぁんて言ったら
綾那に調子乗りすぎだなんて言われちゃうか、



そんなこんなで
無事リハビリの先生に無駄な責任をとらせるような事故もなく
私は車イスを自分の体の一部として扱えるようになったのでした

ちゃんちゃん♪



とか、軽く言ってるけど
本当に綾那には感謝してる
ううん、感謝してもしきれない…
綾那がいなかったら
きっと私は今でもベッドの上で毎日を過ごしていたのだろうから
< 28 / 66 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop