桜琳学園(仮)
それだけ言うと先輩はまた歩き出した。
少し進んで右に曲がると扉が2つ。
まぁ、予想通りっていえばそうなのかな。
「理事長室まではこのエレベータでしか行けないようになっているんだ。どうぞ」
開いた扉に手をかけながら、誘導してくれる先輩に頭を下げて鏡が付いていることを確認してから入った。
結構な広さがあり、中で回転できるようだったため前に向き直った。
先輩は閉めるボタンを押しながらカードを手にしている。
「6階より上は限られた人間のみ行くことが許されているんだ。この学校の仕組みなんかは知っているのかな?」
「仕組み…ですか?いえ、バリアフリーであることくらいしか…」
「なら、基本的なことだけ。学校関係者全員に1人1枚カードが配られるんだけど、それぞれ立場によって色分けされているんだ。一般生徒はホワイト、教師はシルバー、生徒会はゴールド、理事長とその秘書のみブラック。このカードは生活する上でなくてはならないもので、支払いとか寮のカギの役割をしているんだ。それに個人を特定するのにも使われる。ここまでは大丈夫?」
「はい」
「それで、理事長室と生徒会室にはエレベーターを使わなければ行けないんだけど、それもブラックかゴールドのカードを持っていないと行くことが出来ないようになっているんだ。この2枚のカードの違いは、入れる部屋の数かな」
「あの、なんか生徒会がすごく優遇されているように思えるんですけど」
なんだかこの話、教師よりも生徒会の方が権限があるみたいに聞こえる。
「そりゃそうだよ。一介の教師なんかより、家柄・頭脳・才能・生徒からの支持で選ばれている生徒会の方がよっぽど立場は上。まぁ、生徒会には極力かかわらないようにするほうがいいよ。いろんな意味ね」
なんか、含みのある言い方をされ、気になる部分もあるけど…。
まぁ、私には関係ないことだし。めんどうなことには関わりたくないから、生徒会には近づかないようにしよ。
えっと、私が持つカードはホワイトってことだよね。変なオプションついてなくてよかった。でも、失くしたらすごく大変なことになるよね…
「まぁ、カードの管理は気をつけてね。紛失した時は手続きとかすごくめんどくさいから。でも、他人が使うことが出来ないように指紋認証の機能があるから、そこは心配しなくていいよ」
(うげ~…。どこまで金かけるんだよ。)
なんて、私が項垂れている間にもエレベータはしっかりと動いているわけで…
『7階です』
という言葉とともに分厚い扉が開いた。
少し進んで右に曲がると扉が2つ。
まぁ、予想通りっていえばそうなのかな。
「理事長室まではこのエレベータでしか行けないようになっているんだ。どうぞ」
開いた扉に手をかけながら、誘導してくれる先輩に頭を下げて鏡が付いていることを確認してから入った。
結構な広さがあり、中で回転できるようだったため前に向き直った。
先輩は閉めるボタンを押しながらカードを手にしている。
「6階より上は限られた人間のみ行くことが許されているんだ。この学校の仕組みなんかは知っているのかな?」
「仕組み…ですか?いえ、バリアフリーであることくらいしか…」
「なら、基本的なことだけ。学校関係者全員に1人1枚カードが配られるんだけど、それぞれ立場によって色分けされているんだ。一般生徒はホワイト、教師はシルバー、生徒会はゴールド、理事長とその秘書のみブラック。このカードは生活する上でなくてはならないもので、支払いとか寮のカギの役割をしているんだ。それに個人を特定するのにも使われる。ここまでは大丈夫?」
「はい」
「それで、理事長室と生徒会室にはエレベーターを使わなければ行けないんだけど、それもブラックかゴールドのカードを持っていないと行くことが出来ないようになっているんだ。この2枚のカードの違いは、入れる部屋の数かな」
「あの、なんか生徒会がすごく優遇されているように思えるんですけど」
なんだかこの話、教師よりも生徒会の方が権限があるみたいに聞こえる。
「そりゃそうだよ。一介の教師なんかより、家柄・頭脳・才能・生徒からの支持で選ばれている生徒会の方がよっぽど立場は上。まぁ、生徒会には極力かかわらないようにするほうがいいよ。いろんな意味ね」
なんか、含みのある言い方をされ、気になる部分もあるけど…。
まぁ、私には関係ないことだし。めんどうなことには関わりたくないから、生徒会には近づかないようにしよ。
えっと、私が持つカードはホワイトってことだよね。変なオプションついてなくてよかった。でも、失くしたらすごく大変なことになるよね…
「まぁ、カードの管理は気をつけてね。紛失した時は手続きとかすごくめんどくさいから。でも、他人が使うことが出来ないように指紋認証の機能があるから、そこは心配しなくていいよ」
(うげ~…。どこまで金かけるんだよ。)
なんて、私が項垂れている間にもエレベータはしっかりと動いているわけで…
『7階です』
という言葉とともに分厚い扉が開いた。