桜琳学園(仮)
「まずは、入学試験を首席でパスした君には新入生代表の挨拶をお願いするよ。挨拶文は申し訳ないがそちらで用意してもらうね。まぁ、馬鹿馬鹿しいものでなければ何でもいいよ」
新入生代表とか…目立つし。え?かなり嫌なんですけど
「…出来ればお断りしたいのですが」
理事長は「はっきりと言う」と言いながら苦笑した
「それなら、こういう条件はどうかな?ここで動物を飼うことを許可しよう。その代り新入生代表挨拶をお願いしたい」
すっかり忘れていた。まあ、許可を得ずとも飼うつもりではいたが…
「…~、わかりました。しっかりと努めさせてもらいます」
「君が了承してくれてよかった。次になんだが、この学園のシステムなどは聞いているかな?」
システムっていうのはこの学園のヒエラルキーのことかな?あ、カードシステムのこと?
「この学園がお金持ちの学校であることと、カードシステムのこと、あと、ヒエラルキーについては先ほど大山副会長からお聞きしました」
「そうか。なら話は早いかな。竹中、書類を」
「はい」
竹中が差し出したのはA4サイズの茶封筒。中を確認すると、この学園のパンフレットや校則などが書かれた資料、生徒手帳と、カードが1枚。
「理事長、このカードはなんですか?」
「ん?聞いたのではなかったのか?この学園では必須アイテムのカードキーだよ」
穏やかに微笑みながら答える理事長に眉を顰める。
「そんなことを聞いたではありません。私が聞きたいのはなぜ、このカードが水色なのかということです。カードキーは4色しかないと伺っていますが?」