イジワル社長と身代わり婚約者
「あんっ……やっ……社長、ダメですっ……あぁ、……私、もうっ……」
「ダメ? このままお預けしてもいいの?」
つんつんとソコを突いて、イジワルな顔で見下ろす。私はその度にビクンと跳ねた。それ以上の刺激が加わったら、イッてしまう。
ぎゅっと内腿を閉じて拒もうした時だった。彼の長い指が、唐突にぬるんと中へ押し入ってきた。
ズルイ。反則だ。こんなの……。
「ほら。潤哉《じゅんや》さんと呼んでくれるはずじゃないか?」
彼は戒めるように私の胸の突起をかりっと甘く噛んだ。途端、全身にぶるっと震えが走る。
細やかな快感がじわじわと半身へうつり、もっと深いところでの快感が恋しくなる。
黒河社長は、ちゅ、ちゅ、と音を鳴らしながら私の肌を吸い、胸を捏ねまわしながら、硬くなった実を摘まんだ。これでもかという執拗な愛撫に、私の脳内では降参の文字が霞んでみえてくる。
「あぁっ……」
最後のガードとして残されていた私のショーツは、するすると難なく脱がされて、それはぐっしょりと濡れて重みを増していた。
「こんなに濡らしてるくせに、隠そうとするなんて……イケない子だね」
彼は私の両膝を左右に開いて、今しがた指で愛撫していたところへ、ぬるりと舌を埋めた。
「あっんっ!」
ビクリと腰を浮かせる私を、彼のがっしりとした腕が引き寄せて離さない。
さっきとは比べ物にならない強い快感が、私を乱していく。もうどれほど抗っても無駄だった。彼が強引なだけじゃない、私が感じすぎている。
「んっあぁっ……はぁっ」
目覚めた段階でぼやけていた感覚は、だんだんと快感に傾き、事実を私に確かめさせる。
さっきよりも激しい快感がうねるように突きあがってくる。彼の舌に嬲《なぶ》られる度、イヤらしい音が響いて、私の五感を刺激していた。