クールで無愛想な彼氏
でも...彼女にも向けていたこの笑顔。



ズキン-


「裕太...あのさ」


私は裕太の隣に座りそういった。

「ん?」


「さっきの子...誰?」



すると裕太は「あぁ、アイツ?」と話し始めた。


「体育委員の後輩だよ」


そして両手を後ろについた。


「体育..委員?」

「そう、俺さ隼に一緒にやろうって言われて...仕方なく体育委員やってんだよ」


「えっ」



そんなの...知らなかった。


裕太が体育委員なら...私もやればよかった。


でもなんで、言ってくれなかったんだろう。


まぁ、そこはいいよねっ!


それより...


「で、さっきの子は?」

「あぁ、1年の木崎姫空って子」

...木崎姫空(きざき ひなた)


それは可愛い彼女にぴったりのなまえだった。


「姫空ちゃん...か」


「そう、体育委員の実行役員が一緒でさ。今度の体育祭のことで色々聞いてきたんだよ」


「そっそうだったんだ...」


私はほっとした。


なぁんだ。


私ってば束縛激し杉かな?

すると裕太はにやっと悪の笑みをこぼすと


私を抱きしめた。


「ちょっ裕太!」

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