お嬢様の恋愛事情
・・・――
麻美が言っていた男と会わないといけない放課後が来た。
麻美が名前を知らないって事は、あまり関わりのない男なんだと思う。
誰なんだろうな。
話しって何だろうな。
そんな疑問を抱きながら言われた通り体育館の裏へと向かった。
だけど体育館の裏は誰も居なくて体育館の中から聞こえるボールが弾む音だけが耳に入ってくる。
シューズのキュッキュッと言う音。バスケ部が練習してるんだろうな。
私はコンクリートの地面に座って待つことにした。
早く来ないかな・・・
そう思ってる最中、後ろの方から足音が聞こえ、一人の男が息を切らしながらコチラへとやって来た。