お嬢様の恋愛事情
お風呂から上がると時間というのは早いもんで10時を過ぎていた。
私、長風呂しちゃったな。
部屋で濡れた髪をドライヤーで乾かし、喉が渇いたので翔の所へ向かった。
「翔ー!何か飲み物ある?」
翔は、こんな時間なのにいつも通り掃除をしていた。本当に良い執事だよ。
「お嬢様、髪が少し濡れてますよ?風邪に気をつけてくださいね。お飲み物でしたら用意しますので少々お待ちください。」
そう言うと足早にキッチンの方へと向かって行った。
専属シェフは夕食を作り終わると帰ってしまう。
翔みたいに住み込みでは、ないんだ。
手を頭にやると少し髪が濡れているのがわかった。