お嬢様の恋愛事情
私の前には竜貴がいる。
信じられないこの光景。
よりによって私が大好きな人が携帯を拾っていたなんて・・・。
私ってツイてないのかな・・・。
二人の間で流れる沈黙・・・この気まずい雰囲気に耐えられない。
何か話した方が良い?そう思っていた時に後ろから足音が聞こえた。
「お嬢様!携帯を拾ってくれた方は、お嬢様と同じ学校の方なんです。さっき言い忘れてました・・・」
翔は急いで駆けつけて来たが、間に合わなかったかという顔で焦っていたながわかる。
そして二人の沈黙を破り竜貴が、口を開いた。
「お嬢様って・・・如月?!」
竜貴はカナリ驚いている様子で言葉のトーンもいつもよりデカイ。
私はただ黙っていた。
何を言ったらいいの・・・?