お嬢様の恋愛事情
教室に着き、後ろのドアを静かにゆっくりと開ける。

しかし、それに気付いた担任の先生がハハッと笑い声をあげた。


『如月やっと来たか、遅いぞー。全く、お前ってやつは･･･早く席につけ。』


先生のその言葉で皆の視線が後ろのドアにいる私に向けられる。

こうやって注目されるのって恥ずかしいな･･･。
みんなは絶対に私のことバカだって思ってるんだろうな。


「ごめんなさい、遅れました。」

私は苦笑いをしながら、みんなの視線を気にしつつ席についた。

今は丁度、朝のホームルームの時間らしい。

良かった、まだ授業は始まってないんだ。
って、そんな事よりも私は驚いている。

なぜなら、もっと先生から怒られると思っていたからだ。

昨日も遅刻したのに･･･。

でも皆の前で怒られなくてラッキーだったな。先生、今日は機嫌が良いのかな？

そんな事を勉強以上に必死に考えていると、いつもはとても長く感じる朝のホームルームは終わってしまった。

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