お嬢様の恋愛事情


「そんで・・・その男が如月春陽さんに話したい事があるから放課後に体育館の裏に来るように伝言してって頼まれたの!」



麻美は、さっきまで呆れた表情だったのに今は嬉しそうにニンマリと笑っている。



どうして麻美がそんなに笑顔で喜んでいるんだろうと疑問に思った。



麻美は名前は教えて貰っていないらしい。
普通、伝言頼むなら名前ぐらい言うと思うんだけどな・・・



「絶対、告白だから〜!」



ニヤッと笑って言う麻美の頭を軽く叩いた。



「そんな訳ないでしょ!」



あからさまに否定すると麻美は、えへんと咳払いをして得意げに話しだした。



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