三角関係~あたし×イケメン双子!?~


あたしはやっと泣き止んで顔を上げる。


それと同時に蓮人の「もう平気??」と言う優しい声が聞こえた。


「うん…もう大丈夫。心配掛けてごめんね」


「そっか、良かった。じゃあ…そろそろ夕飯にしない??俺お腹空いた」


蓮人の無邪気な顔を見て、少しだけ可愛いと思える自分いる。


最近は男に本当に興味が無かったのにな。


こうもあっさり気持ちって変わってしまう物なのかな。


「そうだね、夕飯にしよっか。何が食べたい??」


「えっと…ハンバーグ!!」


また蓮人を可愛いと思ってしまった。


本当同級生なのに子供みたい。


「分かった。じゃあ…材料買ってくるから待ってて」


「俺も行くよ」


「大丈夫。1人で行けるから。蓮人は家でテレビでも見てて??」


「分かった。気を付けてね。行ってらっしゃい」


「ありがとう。行ってきます」


そう答えて玄関のドアをガチャリと開ける。


そこには拗ねたように俯く見慣れた顔があった。


「…えっと、秀人??」


名前を呼ぶと俯いていた顔をバッと上げた。


「…未来」


あたしの顔を見るなり逃げ出そうとする。


そんな秀人の腕を掴んだ。


「…え??」


秀人は全く訳が分からないという様子で私を見つめてくる。


多分混乱してるんだろうな。


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