記憶の向こう側
「叶恵、これから絶対守るから。」
勇樹は私の肩にそっと腕を回した。
勇樹の体温が心地良い。
「ありがとう、勇樹。嬉しい…。」
私達はキスを交わした。
とてもとても甘いキス。
初めて味わうような…。
しばらくして唇を離すと、そこは観覧車の頂点だった。
私達は、窓から景色をのぞいた。
「結構高いんだね。」
「ああ。綺麗な景色だな。」
景色を堪能した後、私達は見つめ合った。
夕方になって、遊園地をあとにした。
私達は手をつないで、もと来た道を帰る。
「叶恵…。俺のものになってくれないか…?」
「勇樹…?」