記憶の向こう側




それから、勇樹は優しく…




ほんとに優しくしてくれた。




全て終わった後…



勇樹は穏やかな笑顔を私に向けてくれた。




「叶恵、ありがとな。」



「え…?」



「俺の頼みを聞いてくれて、ありがとう。」




私は首を横に軽く振った。




「叶恵も明日、早いんだろ?今日はもう寝よう…な?」



「うん、そうする…。」



「おやすみ」




勇樹は優しくそう言って、部屋の電気を消した。





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