記憶の向こう側



私は大きく返事をしたけど…




本当は、一からやり直すのは不安。




けど、記憶がなくて不安になることよりはかなりマシ。




私は、自分の中で立ち込めるマイナスの気持ちを吹き飛ばすように言った。




「では…、行きます。」



「「頑張ってね!」」





二人に見送られ、私は病院に背を向け歩き出した。






田島叶恵として―――――。





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