記憶の向こう側




話…


私が『田島叶恵』になる前の話…。




島川先生や梓さん、そして勇樹が知りたがっている。




話さなきゃいけない。





私は敬太に目配せした。





本当に話してしまっていいのか、不安だった…こんなこと。






敬太は黙って頷いた。




あれは「いいよ」ってサイン。




本当はとても怖い。




でも…、頑張って話そう。




私自身のことを…。






私はゆっくり、口を開いた。





< 229 / 377 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop