記憶の向こう側




勇樹も家に帰って、すっかり静かになった病室。




私は目を閉じて、二人のことを考える。




「結婚を前提に付き合おう」と言ってくれた敬太。



一人で生きていくと言った私に温かい手を差し伸べて、いつも助けてくれた勇樹。




どちらも私が好きになった人。




そして…




どちらを選ぶかによって、私が「杏子」として生きるか、「叶恵」として生きるかも決まる。





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