記憶の向こう側




そう


コロが知らない間に子供を産み落としていたことが少しショックだったんだ…。




何故なら…




「コロの子供、俺達の子供の生まれ変わりとして大事にしてたんだろ…?」




敬太…


敬太はいつでも、私の気持ちを理解してくれているね。




「うん…。でも、コロの子供で幸せになっている人を、私は知ってるから。それに…、コロが帰ってくれただけで、私は嬉しいよ。」





私は、あの日の公園で出会った女性と、コロそっくりの小さな犬を想った。




あの子が、どこかで誰かを幸せにしているなら…、私はそれで構わない。





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